スケーラブルな監視とアドレス空間の動的利用が融合した情報通信基盤

科研費特定領域研究: 情報爆発A02-22 (H19-20)

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概要

本研究では,多数のネットワークがトラフィックの観測を協調的に行うことで,ネットワーク全体の安全性を向上させる通信基盤の構築を目指している.今後の情報爆発時代のインターネットでは,スキャン・進入・DDoS等の各種の攻撃といった好ましくないトラフィックも爆発的に増大することが予想される.そのような攻撃に対する観測防衛基盤の規模拡張性を確保するためには分散観測が必須である.さらに,広大なネットワーク空間の全域に対して十分な情報量を確保するためには相互の連携・協調が重要となる.


本研究のチャレンジは,この「分散協調型監視アーキテクチャ(図1参照)」で必要な,各観測拠点間の協調的観測手法を明らかにすることである.例えば,ある安全性を確保したいアドレス空間に対して,ネットワークのどの部分をどの程度の広さで監視するかは,設計上非常に重要な問題であるが,従来は適切なサンプリング空間を設定する課題の存在すら想定されていない. そこで,この新しい情報基盤を実現するために,(1) 監視対象のIPアドレス空間とサービス提供で利用するIPアドレス空間の効果的な配置を推定する技術,(2)その効果的な分布に応じて,動的にサービスアドレスと監視対象アドレスを割り当てる技術,の双方から研究を展開している.

論文リスト

FY2009 FY2008 FY2007
Last-update: Wed Dec 24 20:57:58 JST 2008